真面目で優しいシステムエンジニアは損をする22~限界がきた~

どうも!ヒグッティ(ヒグッティ@システムエンジニア)です!
私の実体験を元に真面目で優しいシステムエンジニアが損をすることについて書いていこうと思います。これはフィクションです。とあるシステムエンジニア、ヒグッティの物語です。
前回は比較テストについての話について書きました。

真面目で優しいシステムエンジニアは損をする21~リリース~

今回は私が限界をむかえるまでの話です。では、お楽しみください!

今回の記事で言いたいこと

  • 障害報告書のために徹夜をすることもよくある。
  • 自分がどんなことにストレスを感じるのか、耐えられないのかを知っておいた方がよい。
  • 人は簡単に心と体が壊れる

限界が来た、、

8月末にリリースが完了し、保守フェーズに入りました。9月上旬は安定稼働しているように見えましたが、様々な問題が発生しました。

  • お金の処理で請求金額に漏れが発生
  • 月初のお金に関するバッチ処理結果がおかしい
  • 分析機能のデータが9月上旬から更新されない
  • Web画面で仕様と異なる動きをする箇所がある
  • その他、諸々、、、5件くらい

10件ほど問題が発生しました。問題が何件か発生するだろうと待ち構えていましたが、、ちょっと想定より多かったですね。普段なら、障害が発生した時は、障害内容をお客さんに報告して内容によっては、本番環境にリリースっという流れでした。しかし、今回のシステムはリリースするまでに、様々な人や部署の承認が必要です。リリースするまでに用意する資料や会議が多いのと、少しでもボロをだすと色々な人に突っ込まれて怒られます、、正直、自分のせいじゃないのに、お客さんに怒られて頭下げるのが嫌でしょうがなかったです(笑)。

連日遅くまで障害報告書を作成し、お客さんに説明したり、定常保守作業をこなしたりしていました。メンバは茶髪さんと私の二人だけ、、障害報告書の作成など先輩にお願いしていましたが、、お客さんに障害報告書を見せるとボロボロに言われ放題でした。障害の対応や原因について会議を重ねましたが、何も決まらずただ時間だけが過ぎていきました。そんな毎日に絶望していました。

お客さんも夜遅くまで付き合ってもらいました。忙しいときはお昼も食べられず、夜4~5時間仮眠をとるだけでそれ以外はすべて仕事をしていました。障害報告書のレビューをしているときのやり取りに私はストレスで圧し潰されそうになりました。

ヒグ:障害報告書はこんな感じで原因から対応、再発防止を記載しました。どうでしょうか?
仲間:確認しました。全く筋が通っていません。原因はちゃんと深堀しましたか?これは親会社に見せる資料なのでちゃんと書いてください。
ヒグ:申し訳ありません、、
仲間:再発防止策や対応から逆算して、原因や根本原因を考えてください。これが原因だから対応はこれをします!とか再発防止策はこれです!とかストーリー性を持って報告書を書いてください
ヒグ:承知しました。すぐに書き直します。実際の対策ですが、本番環境から開発環境にデータを持ってきてパッチをあてます。その結果を親会社さんにダウンロードしてもらって問題ないか確認してもらうようにしたいと思います。
仲間:その対策が正しいという理由は何ですか?ほかに対策案はないんですか?
ヒグ:申し訳ありません。この案だけです。本番環境に変更を加えられないので開発環境でやるようにしています。
仲間:わかりました。開発環境でやるのが一番よさそうですね。この件は緊急度が高いので明日すぐに対応しましょう。ほかの障害についてはどうですか?
ヒグ:承知しました。他の障害については、こちらの報告書になります。・・・・

こんなやり取りが続きました。1つの障害について3時間ほど会議していました。障害の内容や資料の書き方に大半の時間を割きました。実際の対策や作業に時間はとれず、報告書の書き方に時間を割くことに強いストレスを感じていました。何回書き直しても却下される報告書、何も決まらず動けない状況、私はこんな状態に強いストレスを感じることに初めて気づきました。自分がどんなことにストレスを感じるのか、耐えられないのか知っておいた方がいいですよ(笑)

この時、私は脳が機能していませんでした。お客さんに言われたことを理解できなかったり、仕事を忘れてしまっていました。そしてあることがきっかけで私は完全に気持ちが切れてしまいました

お客さんがこの状況を見て、私の上司に支援を依頼すると言ってくれました。ありがたかったです。
しかし、実際は違いました。お客さんは私の上司にクレームを入れていました。内容は「納期までに報告書ができあがっていない」でした。確かに報告書は出来上がっていませんでした。お客さんに何回か報告書を見せていましたが、お客さんを満足させるものは作れていませんでした。そんな時、私の上司(以降、上司とする)から電話がありました。

上司:どういうことだ!お客さんからクレームが来てるぞ!!
ヒグ:申し訳ありません、、
上司:なんで期限までに報告書ができていないんだ!!
ヒグ:作成はしているんですが、お客さんのレビューが通らなくて、、
上司:そんなことを聞いているんじゃない!!お前、寝る時間はあるのか?
ヒグ:はい、、一応、、
上司:寝る時間あるなら、報告書つくれよ!そんなこともわからないのか!!
ヒグ:申し訳ありません、、
上司:報告書できたらまず私に見せなさい。
ヒグ:わかりました。

私はこれがきっかけで何かが切れてしまいました。全身の力が抜けて、なんのために今働いているのかわからなくなりました。この時、私が唯一頼りにしていた私の直接の上司である優男さんとは連絡が取れなくなっていました。研修か何かで、いないと言っていましたが、メールの返信すら来なくなっていました。理由は今でもわかりません。私は頼る人もいなく、お客さん、上司に連日怒られ、もはや限界でした。

9月のシルバーウイーク、休日出勤をして障害の対応策や報告書について話し合い、作業の方針を決めていました。私の心と体は限界でした。職場に行き、パソコンの画面を見るだけで頭痛と全身のだるさに襲われました。同時に漠然とした不安にも襲われました。以前から似たような感覚になることは多々ありましたが、これほどまで心と体の調子が悪いことはありませんでした。

そして私はとうとう上司に休職を申し出ました。

上司は私の申し出を受けてあっさりと受け入れてくれました。この日を境に、私はプロジェクトリーダの仕事を降り、療養することになりました。

次回は休職した後の生活や心と体について書きます。

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